鹿子原の虫送り踊り 島根県邑智郡邑南町 2022
島根県 邑智郡邑南町
鹿子原の虫送り踊り かねこば むしおく おど
芸能の概要
みほりょう鹿子原の虫送り踊りの起源は明らかではないが、戦時中も休むことなく、
鹿子原集落の全戸が会員となって、200年以上続けられていると言われている。
毎年7月20日の土用の入りに、 集落の 氏神である三穂両神社からスタートし、
道行きで商店街や公共施設などで踊りを披露し、最後に 諏訪神社に奉納する。
さねもり藁で作った実盛人形を先頭に、 短冊もち3名、笛・鉦・唄各1名、 小太鼓 (囃子) 3名、大太鼓 (踊 り) 6名という構成で、
踊りは大踊りと小踊りがあり、 大踊りは大太鼓6名で全12種、 小踊りは小 太鼓が加わり9名で3種を踊る。
全てを通すと1時間近くかかるが、 踊る場所、 条件によって15 分から30分前後で構成されている。
かつて虫送りの風習は全国各地でみられたが、 農薬の普及や少子高齢化によって、鹿子原のよ うな原型を残すものは稀少となっている。
笠につけた「虫垂」やまじないを書いた「短冊」などに、稲を荒らす害虫を集めて、
太鼓や笛、鉦などを鳴らしながら村境へ送り出す豊作祈願の儀式である。
また一方で、平家の武将であった斎藤別当実盛が敗走した際、 稲の切り株につまづいて転び、
敵方にとらえられて処刑されたため、実盛が稲を食い荒らす害虫になったと伝わり、彼の霊を慰めることを目的とした儀式とされ、
鹿子原の虫送り踊りは前者と後者の合体型ともいわれている。
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